消化器診療のパラダイムシフト:高齢化社会を見据えて

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統合プログラム2(PD)(JDDW・日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会・日本肝臓学会・日本消化器外科学会・日本消化器がん検診学会)

11月5日(木) 14:00〜17:00 第6会場(神戸ポートピアホテル 大輪田B)

※氏名は敬称略

[司会]

永原 章仁

順天堂大大学院・消化器内科学

糸井 隆夫

東京医大・消化器内科

丸橋 繁

福島県立医大・肝胆膵・移植外科

[演者]

飯島 克則

秋田大・消化器内科

北野 翔一

京都大・消化管外科

前阪 和城

大阪大大学院・消化器内科学

横山 雄一郎

東京大・腫瘍外科

今井 雄史

山梨県立中央病院・消化器内科

竹田 努

順天堂大・消化器内科

山本 さゆり

愛知医大・総合診療医学/愛知医大・消化管内科

鈴木 雅人

国立横浜医療センター・消化器内科

牛込 創

名古屋市立大大学院・消化器外科学

小西 智規

京都第一赤十字病院・消化器外科

橋本 大輔

関西医大・胆膵外科/日本膵臓学会/日本消化器外科学会

小船戸 康英

福島県立医大・肝胆膵・移植外科

永原 章仁

糸井 隆夫

丸橋 繁

 急速に高齢化が進む日本では、高齢者の消化器疾患患者数も増加の一途をたどっている。司会の永原章仁氏は「高齢化は消化器病領域全般に関わる重要な課題であり、治療方針を考える上では、疾患そのものだけでなく、併存疾患やフレイル、生活機能、QOLなどを踏まえる必要がある。本セッションでは、高齢者を切り口として、酸関連疾患や炎症性腸疾患などに対する内科診療から、内視鏡診療、消化器がんの外科治療や薬物療法、周術期管理まで、幅広いテーマを扱う12演題が集まる。高齢者の消化器病診療について、臓器別の枠を超えて横断的に理解する機会になるだろう」と期待を寄せる。

予後因子・脆弱性・周術期の観点から高齢者の消化器病診療を探る

 飯島克則氏が登壇する基調講演では、ピロリ菌感染率の低下や除菌治療の普及に伴って変化する酸関連疾患の現在地について整理する。続く講演では、高齢者の消化器疾患におけるさまざまな予後因子について検討した報告が並ぶ。北野翔一氏は、食道がんに対する低侵襲食道切除術(MIE)の短期成績と術後合併症のリスク因子について、前阪和城氏は、切除不能肝細胞がん(HCC)に広く用いられるアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法の予後規定因子について紹介する。横山雄一郎氏は、2012~24年に根治術を施行した遠隔転移を伴わない下部進行直腸がん例を対象に臨床病理学的因子と長期成績を比較し、時代による治療成績の変遷を明らかにする。また、今井雄史氏は、47年間にわたる潰瘍性大腸炎(UC)症例の長期解析から、再燃の実態と予後因子を分析した結果を発表する。

 4演題は脆弱性やフレイルとの関係に焦点を当てる。竹田努氏は、高齢者の脆弱性を反映する指標として注目されているオーラルフレイルについて、消化器症状との関連性を検討した結果を報告する。山本さゆり氏は、便秘症が高齢者の主観的健康感や身体的脆弱性に及ぼす影響を解析し、包括的ケアのあり方を提示する。鈴木雅人氏は、年齢だけでは判断が難しい高齢者特有の脆弱性や予備力を高齢者機能評価簡易ツールGeriatric-8(G8)を用いて評価し、高齢の内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)患者における短期転帰との関連を検討。超高齢社会における意思決定支援への応用可能性と併せて報告する。牛込創氏は、術前フレイルが高齢大腸がん患者の予後不良因子となることを踏まえ、身体・精神・社会面を含めたフレイルの縦断的変化を解析した結果を発表する。

 周術期に関しては、まず小西智規氏が、高齢かつハイリスクの胃がん患者に対する外科治療において、リスク評価から周術期管理、長期の栄養介入までを一貫して行うトータルケア戦略の有用性を報告する。橋本大輔氏は、膵癌診療ガイドラインで示されている術前治療(NAT)および術後補助療法(AT)を組み合わせた集学的治療について、高齢患者における膵がん外科手術での有効性を明らかにする。小船戸康英氏は、National Clinical Database(NCD)に実装された高齢者リスクカリキュレーターとePROシステムを用い、膵頭十二指腸切除術(PD)または肝切除を受けた高齢者84例を解析。その結果に基づき、周術期QOLの変化について紹介する。

 永原氏は「高齢者の診療では、年齢を理由に治療を一律に制限するのではなく、患者の全身状態や生活機能を評価した上で、最適な治療を導くことが重要だ。今後は、こうした評価を日常診療に組み込み、治療が“できる・できない”ではなく、“患者に適切かどうか”を軸にした診療が進むと考えている。自身の専門領域に加え、他領域の考え方にも触れ、高齢者の消化器病診療を捉え直す場として、ぜひ参加していただきたい」と呼びかける。

※本記事の内容は取材時点での情報です。当日に変更となる場合があります。

JDDW 2027 KOBE JDDW 2027 KOBE

第69回日本消化器病学会大会

[会長]大平 弘正
(福島県立医科大学 消化器内科)

第114回日本消化器内視鏡学会総会

[会長]阿部 展次
(杏林大学 消化器・一般外科)

第31回日本肝臓学会大会

[会長]芥田 憲夫
(虎の門病院 肝臓内科)

第25回日本消化器外科学会大会

[会長]五井 孝憲
(福井大学 外科学(1))

第65回日本消化器がん検診学会大会

[会長]小田 丈二
(こころとからだの元氣プラザ 消化器内科)

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