消化器疾患に対する低侵襲治療の進化と功罪

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統合プログラム3(PD)(JDDW・日本消化器内視鏡学会・日本消化器病学会・日本肝臓学会・日本消化器外科学会)

11月6日(金) 9:00~12:00 第6会場(神戸ポートピアホテル 大輪田B)

※氏名は敬称略

[司会]

猪股 雅史

大分大・消化器・小児外科

長谷川 潔

東京大・肝胆膵外科

矢野 友規

国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科

[演者]

岡原 聡

恵佑会第2病院・消化器内科

大木 大輔

東京大・消化器内科

角田 茂

京都大・消化管外科

小松 周平

京都第一赤十字病院・消化器外科/京都府立医大大学院・消化器外科学

宮崎 蔵人

慶應義塾大・内視鏡センター

井上 喬二郎

横浜市立大附属病院・肝胆膵消化器病学

宇都宮 まなみ

石川県立中央病院・消化器内科

山田 真善

国立がん研究センター中央病院・内視鏡科

平塚 孝宏

大分大・総合外科・地域連携学

壁村 大至

順天堂大・消化器内科

河口 義邦

東京大・肝胆膵外科

富丸 慶人

大阪大大学院・消化器外科学

猪股 雅史

長谷川 潔

矢野 友規

 低侵襲治療の進歩に伴い、消化器病診療では内科と外科の治療領域が交わる場面が増えている。本セッションでは、内科系・外科系の演題を織り交ぜ、上部消化管・下部消化管・肝胆膵の3領域から12演題を選定。領域横断的に低侵襲治療をめぐる最新の知見や課題を幅広く議論する。司会の猪股雅史氏は「難易度の高い内視鏡治療例や放射線治療後などの難治手術例では、内科医と外科医が連携して治療に当たることも多く、両診療科の技術や特色、そしてその限界も知っておくことが重要である。低侵襲治療における課題や方向性について、診療科の垣根を超えて議論することが狙いだ」と述べる。

内科・外科のボーダーレス議論で真に最適な低侵襲治療を探る

 冒頭4演題は、上部消化管領域の報告が並ぶ。内科系では、岡原聡氏が早期食道がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の長期成績を多施設前向きコホートで検討した結果を示し、大木大輔氏は反復ESDにより治療困難となった表在型食道がんにおける治療の工夫と成績について紹介する。外科系では、角田茂氏は放射線治療後に遺残・再発した食道がんに対する、ロボット支援手術や胸腔鏡などによる低侵襲サルベージ手術の成績を報告。また、小松周平氏は、胸腔鏡下食道がん手術について、短期だけでなく長期成績を明らかにする。

 続いては、下部消化管領域の5演題。内科系では、宮崎蔵人氏が十二指腸腫瘍に対するコールドスネアポリペクトミー(CSP)の前向き研究を報告。150例全例が外来治療で完結しており、患者負担や医療費の削減につながる可能性が示される。井上喬二郎氏は、大腸ポリープ切除後の病理診断を省略する「resect and discard」戦略による治療を実施。1,028病変中、高度異型腺腫10例、がん2例が認められたことから、医療の適正化を図る上で1つの方向性になりえる一方、見落としリスクを踏まえた慎重な検討の必要性を指摘する。宇都宮まなみ氏は、10mm以下の直腸神経内分泌腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層結紮下切除術(ESMR-L)の検討結果を紹介する。術者の熟練度で治療成績や手術時間に差は認められず、ESMR-Lの普及可能性が示唆される。山田真善氏は、大腸ESDの10年間の長期追跡から得られた成績を報告。5年間のフォローアップが一般的とされる中、長期サーベイランスの意義が示される。外科系では、平塚孝宏氏が閉塞性大腸がんに対するカバード大腸ステントを用いたBridge to Surgery(BTS)治療戦略を取り上げる。カバード大腸ステントにより、BTSの安全性が高まる可能性に注目したい。

 最後は、肝胆膵領域の3演題が飾る。内科系として、壁村大至氏が超音波内視鏡下胆道ドレナージ・吻合術(EUS-BD/A)後の胆汁漏リスクについての検討を報告する。EUSによる術前処置が炎症や癒着、線維化を抑え、手術条件や成績の改善につながる可能性に注目が集まる。外科系では、河口義邦氏が肝細胞がんに対する切除術とラジオ波焼灼療法(RFA)を医療経済の観点から比較し、5年間の総医療費に両者で差がなかったことを示す。内科と外科の共同研究として、優秀演題に選出され、高い評価を受けている。富丸慶人氏は、膵臓がんに対するロボット支援手術の治療成績を、膵頭十二指腸切除手術(PD)および尾側膵切除(DP)において示し、その功罪を言及する。

 社会の高齢化やハイリスク患者の増加に伴い、消化器病診療における低侵襲治療は不可欠となっている。一方、合併症の発生や医療経済面などで解決すべき多くの課題が残されている。猪股氏は「低侵襲治療を進めるに当たっては、内科医と外科医が相互に課題を共有し、それぞれが専門的立場で議論することが重要になる。患者にとって“真に最適な低侵襲治療”を目指す議論にぜひ加わっていただきたい」と参加を呼びかける。

※本記事の内容は取材時点での情報です。当日に変更となる場合があります。

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第69回日本消化器病学会大会

[会長]大平 弘正
(福島県立医科大学 消化器内科)

第114回日本消化器内視鏡学会総会

[会長]阿部 展次
(杏林大学 消化器・一般外科)

第31回日本肝臓学会大会

[会長]芥田 憲夫
(虎の門病院 肝臓内科)

第25回日本消化器外科学会大会

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(福井大学 外科学(1))

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[会長]小田 丈二
(こころとからだの元氣プラザ 消化器内科)

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