脊髄損傷の再生医療等製品「ステミラック注」、本承認へ…実用化制度で初(読売新聞)

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 厚生労働省薬事審議会の専門家会議は15日、「条件・期限付き承認制度」のもとで製造販売されていた脊髄損傷の再生医療等製品「ステミラック注」(販売名)について、本承認することを了承した。厚労相が近く正式に認める見通しで、再生医療等製品の実用化を支援するため2014年に同制度が始まって以降、初の本承認となる。

 ステミラック注は、医療機器大手「ニプロ」(大阪)と札幌医科大が共同開発した。患者の骨髄液から、神経や血管など特定の細胞に変わる「間葉系幹細胞」と呼ばれる細胞を取り出して培養後、増やした細胞5000万~2億個を点滴で静脈に投与する。損傷部位に集まって炎症を抑えたり、神経の成長を促したりすると考えられている。

 治療の対象は、脊髄損傷に伴って手足が完全にまひするなどしている患者で、受傷から2週間以内に決める。

 厚労省は18年末、条件・期限付きでステミラック注の製造販売を認めた。その後、同社は20~70歳の患者73人にステミラック注を投与し、未投与の66人と比較。その結果、40人の運動機能などが改善し、有効性と長期の安全性が確認されたという。

 ただ専門家会議の委員から、投与した患者群はリハビリを行った時間が長く、製品の効果と区別しにくいとの指摘があった。そのため厚労省は、本承認後に同社が取り組むべき事項として、製品の市販後もリハビリに関するデータの蓄積を求める方針だ。

 再生医療等製品を巡っては、15年以降にiPS細胞を使った製品を含めて計8品目が条件・期限付きで製造販売を認められてきた。このうち2品目が失効しており、有効性を証明する難しさも指摘されている。

 ◆ 条件・期限付き承認制度 =再生医療等製品について、少人数の治験でも安全性を確認し、有効性が推定できれば国が製造販売を認める制度。本承認を得るには、最長7年をめどに効果を再検証して承認申請する。

 

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