プロトピック小児用軟膏、生後6カ月から使用可能に

レクビオなど3成分は重大な副作用を追加

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 厚生労働省は昨日(10月27日)付で医薬局医薬安全対策課長通知(医薬安発1027第1号)を発出し、添付文書の「使用上の注意」の改訂を指示した。①アトピー性皮膚炎(AD)治療薬タクロリムス水和物の小児用軟膏0.03%製剤(商品名プロトピック軟膏0.03%小児用)は「禁忌」の対象を従来の「2歳未満」から「生後6カ月未満」に変更、②高コレステロール血症治療薬インクリシランナトリウム(レクビオ皮下注)は「重大な副作用」の項に「過敏症」、③抗ウイルス薬アメナメビル(アメナリーフ錠)は同項に「アナフィラキシー」、④未熟児動脈管開存症治療薬イブプロフェン L-リシン(イブリーフ静注)は同項に「中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)」を追記するよう指示した。

 

タクロリムス:製造販売後試験で有効性確認、新たな安全性上の懸念なし

 タクロリムスの小児用軟膏0.03%製剤は、国内では2003年7月に2歳以上のADを対象として承認された。当時は2歳未満の患者を対象とした臨床試験成績がなかったことから、「低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児」が禁忌とされていた。

 今回、製造販売業者のマルホが生後6カ月以上2歳未満の患者を対象とした製造販売後臨床試験を実施し、その結果などを踏まえて医薬品医療機器総合機構(PMDA)に禁忌の見直しを相談。また、日本皮膚科学会と日本小児アレルギー学会からも、新たな臨床試験成績や安全性の知見を踏まえ、禁忌の見直しを求める意見書が厚労省に提出されていた。

 製造販売後臨床試験では、生後6カ月以上2歳未満で軽症以上のAD患者22例を対象に、同薬を1日1~2回、1回最大0.5g(試験中に2歳を迎えた場合は1.0g)、52週間塗布した。検討の結果、湿疹面積・重症度指数(EASI)スコアのベースラインからの平均変化率は4週後で-77.80%、52週後で-82.25%だった。副作用は2例(9.1%)に認められ、内訳は膿痂疹と適用部位刺激感が各1例だった。

 PMDAは同試験で有効性が確認され、新たな安全性上の懸念は認められなかったことから、禁忌の見直しは受け入れ可能と判断。「禁忌」の項を「低出生体重児、新生児又は生後6カ月未満の乳児」に変更するとともに、「用法・用量に関連する注意」の項に、生後6カ月以上2歳未満(体重10kg未満)の患者に対する1回塗布量の上限を0.5gとする旨を追記するよう指示した。なお、0.1%製剤の「小児等」の項も改訂され、生後6カ月以上の小児には0.03%製剤を使用し、0.1製剤は使用しない旨が記載された。

インクリシラン:海外で因果関係が否定できない過敏症が16例

 PCSK9阻害薬インクリシランについては、過敏症関連症例を評価した結果、国内で2例(医薬品との因果関係が否定できない症例0例)、海外で28例(同16例)の集積が確認された。

 死亡例はなかったものの、専門委員の意見も踏まえ、因果関係が否定できない症例が集積したことから、「重大な副作用」の項に「過敏症」を新設し、「アナフィラキシー、血管性浮腫、蕁麻疹等を含む過敏症があらわれることがある」と記載するよう指示した。

アメナメビル:国内で因果関係の否定できないアナフィラキシーが4例

 アメナメビルについては、アナフィラキシー関連症例を評価した。その結果、国内で12例(うち医薬品との因果関係が否定できない症例4例)が集積。死亡例はなかったものの、因果関係が否定できない症例が確認されたことから、「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を新設するよう指示した。

 イブプロフェン L-リシンについては、重症皮膚副作用関連症例を評価したところ、国内症例はなかったが、海外ではTENが2例、皮膚粘膜眼症候群が2例確認された。ただし、いずれも医薬品との因果関係が否定できない症例はなく、死亡例もなかった。

 PMDAは専門委員の意見も踏まえ、同薬と重症皮膚副作用との因果関係が否定できない症例の集積はないものの、他のイブプロフェン製剤(商品名ブルフェン錠、同顆粒)の国内添付文書ではTENおよび皮膚粘膜眼症候群について注意喚起されていることから、改訂が適切と判断。「重大な副作用」の項に両疾患を追記するよう指示した。

 詳細は、厚労省の「医薬安発1027第1号」を参照されたい。

(編集部・関根雄人)

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