超音波で肝臓がん細胞を破壊、大阪公立大が臨床実験開始…メスや針使わず治療「実用化されれば多くの患者に朗報」〔読売新聞〕

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 強力な超音波を体外から照射して肝臓のがん細胞を砕く臨床研究を開始したと、大阪公立大の研究チームが13日、発表した。メスや針を使わずにがん細胞を除去することが可能で、この手法をがんの治療に活用するのは国内初という。高齢を理由に手術が受けられない患者らへの新たな治療法として実用化を目指す。

 専用の装置で超音波をがん細胞に集中照射すると肝臓内に細かな気泡の衝撃波ができ、がん細胞が破壊される。「ヒストトリプシー」と呼ばれる手法で、米国では既に承認されている。

 米国の学会で、この手法を知った石沢武彰教授(肝胆膵かんたんすい外科)が、日本への導入を目指して臨床研究を計画した。

 研究の対象は、肝細胞がんと肝臓に転移したがんの患者。いずれも比較的小さい3センチ以内のがんに限る。チームは今月、患者2人にこの手法を試みた。必要に応じて症例を増やし、安全性と効果を確かめる。

 肝臓がんの治療には、手術による切除や、がん細胞に電極針を刺してラジオ波などで焼いて死滅させる焼灼しょうしゃく療法などがあるが、高齢の場合は難しかった。石沢教授は「新たな治療の選択肢になれば」と話している。

  國土典宏・国立健康危機管理研究機構理事長(肝臓外科)の話 「針も使わず、熱も発生しないので、焼灼療法より患者の負担が軽くなる可能性がある。今回の手法が国内で実用化されれば、多くの患者に朗報となるだろう」

(2026年7月14日 読売新聞)

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