消化器疾患における再生医療の現状と未来

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統合プログラム6(W)(JDDW・日本消化器外科学会・日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会・日本肝臓学会)

11月7日(土) 14:00〜17:00 第6会場(神戸ポートピアホテル 大輪田B)

※氏名は敬称略

[司会]

寺井 崇二

新潟大大学院・消化器内科学

江口 晋

長崎大大学院・外科学

岡本 隆一

東京科学大大学院・消化器病態学

[演者]

宮澤 光男

国際医療福祉大成田病院・予防医学センター

大野 正芳

北海道大病院・光学医療診療部

木村 成宏

新潟大大学院・消化器内科学

小島 秀信

京都大・肝胆膵・移植外科

志水 太郎

東京科学大・消化器病態学

藤岡 毅

山口大大学院・消化器内科学

佐藤 直哉

福島県立医大・肝胆膵・移植外科

齋藤 裕

徳島大・消化器・移植外科

松本 志郎

熊本大病院・新生児学

濵田 隆志

長崎大大学院・外科学

坂田 直昭

福岡大・再生・移植医学/福岡大病院・再生医療センター

穴澤 貴行

札幌医大・消化器外科

寺井 崇二

江口 晋

岡本 隆一

 再生医療の研究は、iPS細胞や間葉系間質細胞、EV(細胞外小胞)、オルガノイド、scaffold(足場)、ティッシュエンジニアリングなど多様な細胞や組織由来の材料、技術を用いたアプローチによって大きく発展している。消化器領域においても、内視鏡や手術による治療に加え、細胞や組織の再生を促す新しい治療法の開発が進んでいる。本セッションは、細胞・組織工学、胆管再生と免疫、オルガノイド、EV(細胞外小胞)、間葉系間質細胞、肝幹細胞・前駆細胞、そして膵島移植という流れの12演題で構成される。司会の寺井崇二氏は、「単一の技術に焦点を絞るのではなく、さまざまな技術や研究段階を横断して取り上げることで消化器領域における再生医療の現在地を俯瞰する。基礎研究を臨床応用につなげ、実際の治療に結び付けるための活発な議論が期待される」と話す。

組織再生から細胞治療まで、再生医療研究の現在地を捉える

 最初の2演題では、ティッシュエンジニアリングや新材料を用いた臓器・組織再生のアプローチを取り上げる。宮澤光男氏は、生体吸収性scaffoldを用いた消化管再生プラットフォームの開発について発表する。大野正芳氏は、生体吸収性シートを基盤とした新たな創部管理技術を紹介し、再生医療への展開を目指す研究を報告する。

 胆管再生をめぐっては、木村成宏氏が胆管再生における免疫細胞の影響について検討した研究、小島秀信氏が脱細胞化した組織骨格を利用した胆管再生の研究について紹介する。また、オルガノイドなどを用いて組織再生にかかわる環境やシグナルを明らかにする研究も、再生医療の基盤として重要な位置を占める。志水太郎氏は、ヒトiPS細胞由来肝細胞オルガノイドを用い、肝再生の場における胆汁酸シグナルの関与を解析した結果を示す。

 続いて、細胞由来因子を利用した治療や、幹細胞を用いた肝再生へとテーマが広がる。細胞治療だけでなく、EV(細胞外小胞)を用いたアプローチも本セッションの特徴の1つで、藤岡毅氏は、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に対するヒトiPS細胞由来間葉系間質細胞のEV(細胞外小胞)の治療効果を検討した研究を紹介する。また、佐藤直哉氏は、肝組織再生と膵島異所性移植に対する間葉系幹細胞を基盤とした消化器再生技術の応用を報告。さらに、齋藤裕氏は、脂肪由来間葉系幹細胞から誘導した肝細胞様細胞の臨床応用に向けた研究、松本志郎氏は肝幹細胞・組織肝細胞を用いた再生医療の試みについて、それぞれ発表する。濵田隆志氏は、肝前駆細胞(CLiP:chemically-induced liver progenitor cells)を用いた肝硬変に対する再生医療の開発について解説する。5演題を通じて、肝再生研究を俯瞰できる構成となっている。

 最後に、膵島移植をめぐる2演題が取り上げられる。坂田直昭氏は、同種・自家・異種膵島移植について、自施設における現状を紹介し、穴澤貴行氏は、iPS細胞由来膵島細胞移植の現在地と適応拡大への展望について講演する。従来の方法とiPS細胞を利用した最新の方法を並べることで、膵島移植の臨床研究がどの段階にあるのかを捉える機会となる。

 再生医療を臨床応用するためには、研究開発の進展だけでなく、科学的根拠や安全性、安定的な製造、品質管理、規制、国際標準化など、多くの課題について検討する必要がある。寺井氏は「再生医療の実現には、患者を含む社会との対話を通じた共創も欠かせない。科学的な成果を積み重ねるだけでなく、社会から信頼される形で医療へつなげていくことが求められる」と、参加を呼びかける。

※本記事の内容は取材時点での情報です。当日に変更となる場合があります。

JDDW 2027 KOBE JDDW 2027 KOBE

第69回日本消化器病学会大会

[会長]大平 弘正
(福島県立医科大学 消化器内科)

第114回日本消化器内視鏡学会総会

[会長]阿部 展次
(杏林大学 消化器・一般外科)

第31回日本肝臓学会大会

[会長]芥田 憲夫
(虎の門病院 肝臓内科)

第25回日本消化器外科学会大会

[会長]五井 孝憲
(福井大学 外科学(1))

第65回日本消化器がん検診学会大会

[会長]小田 丈二
(こころとからだの元氣プラザ 消化器内科)

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