骨折ハイリスク患者はビス剤を計8~10年使用可
Lancet(2019; 393: 364-376)に骨粗鬆症の総説がありました。
従来、ビスホスホネート剤の使用は3年から5年までは有効とされてきましたがそれ以後のエビデンスがありませんでした。小生もビス剤は5年で中止しています。しかしその後の選択肢がなくて困っていました。
最近はビス剤5年使用後、デノスマブ(商品名プラリア、抗RANKLモノクローナル抗体、薬価2万8,788円!)を半年に1回皮下注しながらビタミンDを処方しております。
またつい最近、ロモソズマブ(イベニティ、アステラス製薬)が2019年3月に発売されました。これはsclerostin(骨細胞が出す骨形成停止物質)に結合するヒト化抗体で、著明な骨形成を起こし、また骨吸収も抑制し大幅な骨量増加作用があります。この評価が一体どうなっているのか知りたかったのでまとめてみました。
Lancetの骨粗鬆症総説(Seminar)最重要点は以下の16点です。
- 骨折ハイリスク患者はビス剤を計8~10年使用可、10年以上の可否は不明
- ロモソズマブ(イベニティ)は強力に骨量増加するが心血管リスクあるかも
- 米国で大腿骨近位部骨折は減少、日本では増加
- 治療開始は骨塩量とFRAX(大骨折20%、頸部骨折3%以上)で決める
- Bone remodeling unitで破骨細胞→骨芽細胞がペアで起こる(coupling)
- 閉経後骨粗鬆症は破骨細胞↑、老人性骨粗鬆症は破骨↓+骨芽細胞↓
- カルシウム(サプリで500mg推奨)+ビタミンDの効果ははっきりしない
- ビス剤で全骨折減らすのはアレンドロネート、リセドロネート、ゾレドロネートのみ
- ビスでまれに非定型骨折、顎骨壊死。低VDで低Ca。Ccr<30でビス禁忌
- リカルボン、ボノテオ、ボンビバは椎体骨折のみに有効
- 抗RANKL抗体デノスマブ(プラリア)は全骨折抑制、Ccr<30は慎重投与
- 閉経後10年経過時、エストロゲンは心血管リスクあり推奨しない
- SERM(エビスタ、ビビアント)は椎体骨折のみ有効、血栓リスクあり乳がん減らす
- テリパラチド(テリボン、フォルテオ)は大腿骨近位部骨折に無効
- 抗スクレロスチン抗体(イベニティ)は骨形成増加+骨吸収減少。心血管疾患?
- 月費用:アクトネル2,217円、プラリア4,798円、テリボン4万3,292円、イベニティ4万9,440円
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仲田 和正(なかた かずまさ)
西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。
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