第3回 :抗がん薬 vs. 禁煙、生存率を伸ばすのは?
今回のテーマに入る前に、米国では、電子タバコの使用によると思われる呼吸器疾患発症と相次ぐ死亡を受け、米疾病対策センター(CDC)や米食品医薬品局(FDA)などが調査に乗り出したことが話題になっている。電子タバコの使用と死亡との因果関係が明確にされていない段階ではあるが、幾つか断言できることはある。まずは、電子タバコ使用によって短期的に死亡することがありえるということ。ただし、両者の因果関係については慎重な検証が必要である。実は、より重要な問題は、その死亡が電子タバコによるものだとしても、その確率が高いかどうか(紙巻きタバコと比べて有意に低いかどうか)である。米・トランプ大統領がフレーバー添加の電子タバコの販売を禁止することを指示したようで、この連載記事が掲載されるころにはより詳細な報告書が出されているかもしれない。私は今回の死亡について、極度のヘビーユースや違法薬物添加などの変則的な使用が関連しているのではないかと推測しているが、まずは米国の報告書を待つこととしたい。
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田淵 貴大(たぶち たかひろ)
大阪国際がんセンターがん対策センター疫学統計部副部長。2001年、岡山大学医学部卒業。血液内科医として岡山大学病院、岡山市立市民病院、名古屋医療センター等に勤務後、2011年に大阪大学大学院にて医学博士取得(公衆衛生学)。同年4月から大阪国際がんセンターがん対策センター勤務。近著に『新型タバコの本当のリスク アイコス、グロー、プルーム・テックの科学』(内外出版社)がある。










