第9回:ホスピス患者に禁煙指導は不要か
日々、タバコ問題に取り組んでいる私からすると、さまざまな場面でタバコ問題が重要視されていないと感じる。その背景には、タバコを吸っている人に対して十分に敬意が払われていないことも影響しているのではないだろうか。従来、私は「タバコを吸っている人はあほだ」などと公言する専門医や著名人らによる喫煙者バッシングに対し異を唱えてきた。非喫煙者と喫煙者が対立することは避けねばならない。喫煙者はタバコ会社のマーケティング戦略や社会経済的状況、周囲の影響によりタバコを吸うように仕向けられてきたことが分かっている。彼らはニコチン依存症に陥り、喫煙に対して正しい認識が持てないようにさせられている、いわばタバコの一番の被害者である(拙著『新型タバコの本当のリスク』参照)。タバコ問題に取り組む医療者として、われわれは喫煙者と対立するのではなく、協働して全員の認識を高めタバコの被害をなくしていくべきだと考え願っている。
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田淵 貴大(たぶち たかひろ)
大阪国際がんセンターがん対策センター疫学統計部副部長。2001年、岡山大学医学部卒業。血液内科医として岡山大学病院、岡山市立市民病院、名古屋医療センター等に勤務後、2011年に大阪大学大学院にて医学博士取得(公衆衛生学)。同年4月から大阪国際がんセンターがん対策センター勤務。近著に『新型タバコの本当のリスク アイコス、グロー、プルーム・テックの科学』(内外出版社)がある。









