日本初の冠動脈バイパス術はこうして成った

〔寄稿〕初執刀医が見た冠動脈手術の黎明(前編)

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 "連日昼の診療後の夜、拍動する心臓で冠動脈吻合術や大腿動脈と大伏在静脈との置換術の実験に取り組んだ。動物実験が終わると眼瞼結膜が真っ赤に充血。ときには瞼が腫れ上がり、氷水に浸したタオルで覆って就寝した"(本文より)。1970年2月18日、1人の日本人外科医が世界外科学史に名を刻む事績を成し遂げた。日本初の冠動脈バイパス術(CABG)。世界でもまだ稀有であったその術式に臨んだ日本大学元総長、名誉教授の瀬在幸安氏の目に冠動脈手術の黎明はどのように映ったのか。同氏自らの筆で振り返る。前編では、心臓外科医として研鑽を積み創意工夫を重ねた日々、そしてついに訪れた日本初となるCABG手術当日の様子を綴る。(関連記事世界初、腹部大動脈瘤+バイパス術の舞台裏」、「未来へ広がる冠動脈外科手術の裾野」)

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする