抗凝固療法下の脳梗塞、再発予防戦略は?

早期の左心耳閉鎖術による効果を解説

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研究の背景:LAAOとOATのみで虚血性脳卒中の予防効果を比較

 直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)やワルファリンによる経口抗凝固療法(oral anticoagulation therapy:OAT)の施行にもかかわらず脳梗塞を来した非弁膜症性心房細動(non-valvular atrial fibrillation:NVAF)患者は、再発リスクが非常に高い。左心耳閉鎖術(left atrial appendage occlusion:LAAO)は、OAT下で血栓塞栓症を発症した患者における脳卒中の機械的再発予防戦略である。

 OATを施行しているにもかかわらず、血栓塞栓性イベントおよび/または左心耳血栓のあるNVAF患者において、LAAOが虚血性脳卒中の効果的な予防戦略となるかを検討するため、OATのみを継続する場合と比較した(JAMA Neurol 2024年9月23日オンライン版)。(関連記事「左心耳閉鎖術でAF患者の脳梗塞リスクを低減」)

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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