「薬がないと眠れない」
プラセボの利用をどう考えるか?
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社
川村 和美
患者さんの望みに応えるか、医師の指示に従うべきか...。"倫理的判断"に迷う場面においては、直感に頼らずそのケースをさまざまな側面から幅広く検討し、より望ましい決定をするというプロセスが重要になります。
次のケースに遭遇した場合、あなたならどう考えますか?
「薬がないと眠れない」

私は、在宅業務を初めて4年目の薬剤師(41歳)です。担当先には認知症の高齢者が入居する施設があります。不眠を訴える利用者には睡眠薬を利用していますが、服薬中の方に転倒や、せん妄による暴言・暴力が多発して、夜間の人手が足りなくなり困っています。そこで、利用者が安心して寝付くための対策について、カンファレンスで話し合うことになりました。
施設長から、「寝付けないことが不安の原因となっている利用者には、プラセボとして乳糖を用いてはどうか?」と聞かれました。一方、看護師は、「プラセボを飲ませるなんて考えられない。嘘をつくなんて絶対に許されない」と言います。なお、施設に医師は常駐していません。
あなたなら、不安で寝付けない患者さんにプラセボを飲ませることをどう判断しますか?

あなたならどうしますか?
あなたは、何番を選択しましたか?あるいは、別の方法を考えたでしょうか。このケースを考える上で大切な、5つの視点から解説していきます。
※(関連記事)倫理的に判断するための5つの視点とは?
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