〔JAMA総説〕市中肺炎
付けたり:松下禪尼、青砥行綱、北条氏東勝寺での最期、長男の肺炎球菌性肺炎、second best、 三八五タクシー、恐山のイタコ
JAMA (2024 Oct 15; 332: 1282-1295)に市中肺炎の総説があり非常に興味深く読みました。
以前、家内に「市中肺炎の総説読んで」と言ったところ「シチュウ?」と聞き直されました。
市中肺炎(CAP:Community Acquired Pneumonia)の診断、治療が大きく変化してきました。この数年でmultiplex PCR(panel)の検査が出現し、今や培養なしで20種類ほどのウイルス、 細菌を一気に1時間以内で同定できるようになりました。小生、今回の総説ではこれが大々的に使われるようになったのだろうと思っていたのですが、豈(あに)図らんや、全く逆でした。良さそうなことは全部やれというのではなく、「その検査によって治療が変わるか否か?」を常に意識せよと言うのです。
市中肺炎(総説)JAMA (2024 Oct 15; 332: 1282-1295)の最重要点は下記15点です。
- 検査により治療が変わるか常に意識せよ。ウイルス流行時、COVID-19、インフルエンザ必ず検査!
- CAPで病原同定できるのは38%のみ。そのうち40%はウイルス(2015 EPIC研究)
- CAPの入院患者に対し喀痰グラム染色/培養、血液培養を推奨も否定もしない
- 入院標準治療はセフトリアキソン(ロセフィン)+アジスロマイシン(ジスロマック)を3~5日。重症≧7日
- 外来で合併症なしはサワシリンかビブラマイシン。合併症ありはオーグメンチン(バナン、オラセフ)+ジスロマック
- 入院か否か、死亡率はPSIで分かるPneumonia Severity Index (PORT Score) (medscape.com)
- 抗嫌気性菌薬や抗MRSA薬の「経験的(empirical)投与」で合併症、死亡率上昇する
- MRSA、緑膿菌リスクは過去90日以内の入院歴と抗菌薬静脈投与時。重症時のみカバーせよ
- 鼻腔スワブでMRSAの陰性的中率99%。陰性なら抗MRSA薬中止せよ
- プロカルシトニン<0.1ng/mLで陰性的中率98.3%、ウイルス感染での細菌感染合併否定できる
- 重症CAPで24時間以内にヒドロコルチゾン≦400mg/日使用で28日後死亡率低下
- 内服可能なら極力早く経静脈的から経口投与に変更。オーグメンチン+ジスロマック
- 肺内は無菌ではない。誤嚥性肺炎では肺化膿症、膿胸以外は嫌気性菌少ない
- CAP歴患者は禁煙、アルコール中止、ワクチン、歯磨き、食事は1口サイズでよく嚙む。食事後座位
- CT陰影がX線で見えるのは43.5%。肺炎の9.2%はがん。65歳以上肺炎の3割死亡
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仲田 和正(なかだ かずまさ)
西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。
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