26年度診療報酬改定

【中医協ウォッチング】医療者のベースアップ巡り議論紛糾

評価の精緻化か、簡素化か

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ
〔編集部から〕2026年度診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会(中医協)総会で個別改定項目に関する議論が始まっています。本特集では、中医協総会における議論のポイントをレポート形式で掲載するとともに、専門家による深掘り解説や速報などをお届けします。

今回のポイント

  • ・医療者の賃上げ方針について、事務作業負担との兼ね合いが議論された
  • ・24年度実態調査では、煩雑さを理由にベースアップ評価料を届け出ていない施設が過半
  • ・診療側委員は事務負担の軽減、支払側委員は現行制度の維持を主張

議論の概要:第633回中医協総会

 12月4日の第633回中医協総会では、今後の医療者の賃上げ方針について各委員から自由意見が開陳された。診療側では「精緻な仕組みを設計するより、事務負担が少ない基本診療料の引き上げが望ましい」といった意見が大勢を占めた一方、支払側では「現行のような確実な賃上げが担保される仕組みを支持する」といった声が多数を占めた。

村上 和巳(むらかみ かずみ)

医療ジャーナリスト/日本医学ジャーナリスト協会理事

医療専門紙の記者を経て、2001年からフリーランスのジャーナリストとして活動。医療、災害・防災、国際紛争を中心に、各種メディアで執筆活動を行う。共著に、東日本大震災から3年目をレポートした『震災以降』、一般向けにがんの知識をまとめた『二人に一人ががんになる』がある。

村上 和巳
  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする