週刊論文ウォッチ

「GL通りの治療」で血圧管理は良くなるか?

付:日本が韓国に後れを取る原因

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〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。今回は5月25~31日に公開された論文からフォーカスしたのは「血圧管理率」に関する論文。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。

血圧管理不良の背景に「漫然治療」?

 日本は高血圧患者の血圧管理(降圧目標達成)率が低い。2021年のLancet論文(後述)によれば、3割弱である。

 一般論として、血圧管理不良の背景には「漫然治療」(治療イナーシャ)が存在するとされる。ガイドライン(GL)上推奨される治療、あるいは治療強化を医師が忌避、あるいは先送りしてしまう現象である。

 では情報技術(IT)を活用して、GL推奨治療が診察室端末上で自動的に表示されるようになれば、「漫然治療」は減り、その結果として「血圧管理率」は上がるだろうか。

 このような観点から、ランダム化比較試験(RCT)LIGHTを後付け解析した結果が5月27日  、JAMA Netw Openで公開された。著者は中国・北京協和医学院のJiali Song氏ら。

 高血圧管理の「一筋縄ではいかない奥深さ」が示唆される結果となった。

 最後に、血圧管理率の高さで知られる韓国に焦点を当て、日本はなぜ後れを取っているのか、彼我の医療事情の違いから原因を探った。

 

宇津 貴史(うつ たかし)

医学系編集会社、広告代理店(編集職)とメディカルトリビューン(記者)を経て、2001年からフリーランス。新聞系メディアなどに記名、匿名で執筆を続ける。平日は原則として毎朝、最新論文をチェック(https://x.com/Office_j)。特定非営利活動法人・臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)会員。会員向けニュースレター記事執筆、セミナーにおける発表などを担当。日本医学ジャーナリスト協会会員。共著に『あなたの知らない研究グレーの世界』(中外医学社)。

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