週刊論文ウォッチ

「心不全治療は進歩した」への疑問符

直近20年間のRCT「対照群」を検証すると…

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〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。今回は6月8~14日に公開された論文からフォーカスしたのは「心不全治療の進歩」に関する論文。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。

誰もが信じているだろう「進歩」

 左室機能が低下した心不全(HFrEF)に対する薬物治療は着実に進歩してきた、と誰もが信じている。新たな薬が開発され、転帰改善を報告するランダム化比較試験(RCT)も多数報告されてきた。

 しかし意外なことに、直近20年間の心不全(HF)対象RCTを調べると、そのような「進歩」に疑問を投げかける結果が得られた。

 イタリア・School of Advanced Studies Sant'AnnaのAlberto Aimo氏らが6月11日、ESC Heart Failに報告した。

 HFrEFの「エビデンス」は一度、冷静に評価し直す必要があるのかもしれない。

 

宇津 貴史(うつ たかし)

医学系編集会社、広告代理店(編集職)とメディカルトリビューン(記者)を経て、2001年からフリーランス。新聞系メディアなどに記名、匿名で執筆を続ける。平日は原則として毎朝、最新論文をチェック(https://x.com/Office_j)。特定非営利活動法人・臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)会員。会員向けニュースレター記事執筆、セミナーにおける発表などを担当。日本医学ジャーナリスト協会会員。共著に『あなたの知らない研究グレーの世界』(中外医学社)。

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