週刊論文ウォッチ

β遮断薬にまた逆風、降圧薬としても疑義

対プラセボ有意差なし

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〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。今回は6月29日~7月5日に公開された論文からフォーカスしたのは「β遮断薬の有用性」に関する論文。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。

常識が揺らぐ中…

 β遮断薬にまた「逆風」が吹いた。

 「心筋梗塞後には、あまねくβ遮断薬」というかつての常識が疑問視されるようになったのに続き(関連記事「揺らぐβ遮断薬の常識、安全性の懸念まで...)、「降圧薬としての有用性」にも再び疑義が生じたのだ。

 よく知られているように、β遮断薬を用いた降圧は他降圧薬に比べ「脳卒中」と「死亡」の抑制に劣ることが、ランダム化比較試験(RCT)の文献学的メタ解析で示されていた(J Hypertens 2020 ;38: 1669-1681)。

 今回のメタ解析ではさらに、プラセボと比較した心血管(CV)イベント抑制作用にも疑問符が付いた。

 英国・University of OxfordのQianqian Yang氏らが7月1日、Nat Medで報告した。

宇津 貴史(うつ たかし)

医学系編集会社、広告代理店(編集職)とメディカルトリビューン(記者)を経て、2001年からフリーランス。新聞系メディアなどに記名、匿名で執筆を続ける。平日は原則として毎朝、最新論文をチェック(https://x.com/Office_j)。特定非営利活動法人・臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)会員。会員向けニュースレター記事執筆、セミナーにおける発表などを担当。日本医学ジャーナリスト協会会員。共著に『あなたの知らない研究グレーの世界』(中外医学社)。

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