ω-3脂肪酸製剤の「益」と「害」を絶対リスクで考える
NNT、NNHは評価に不可欠
CV転帰改善の「益」と心房細動リスク上昇の「害」
n-3系多価不飽和脂肪酸(ω-3脂肪酸)製剤については、心血管(CV)転帰改善作用を期待した数多くのランダム化比較試験(RCT)が実施されてきた。ネガティブ試験も多数存在するが、CV転帰改善作用を実証できたRCTもある(後述)。
その一方、心房細動(AF)新規発症リスクを上昇させるとの報告も、近年続いている。代表的なのは、RCT 7報のメタ解析だ(Circulation 2021; 144: 1981-1990;ちなみに責任著者は同年早期に、ω-3脂肪酸製剤はAF予防に無効とするRCTを筆頭著者として報告している(JAMA 2021; 325: 1061-1073)。
そのため、ω-3脂肪酸製剤の処方を考慮する場合、CV転帰改善という「益」とAFリスク上昇という「害」を比較衡量する必要があろう。
そのような観点から興味深い解析が7月28日、Circ Arrhythm Electrophysiolに掲載された。著者は米国非営利団体Fatty Acid Research InstituteのNada R. Abuknesha氏ら。
既報を圧倒するデータ量で新たなメタ解析を実施し、ω-3脂肪酸製剤に伴う新規AF発症リスクは、「用量」や患者の「CVリスク」により異なることを明らかにした。
と同時に、治療の「益」と「害」を考える際における、「絶対リスク評価の重要性」を再確認させるデータでもあった。
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