リソバリシブ、投与後の高血糖やDKAに注意
日本糖尿病学会
日本糖尿病学会は8月21日、がん化学療法後に増悪したPIK3CA遺伝子変異を有する卵巣明細胞がんに対する経口PI3Kα阻害薬リソバリシブ(商品名ハイツエキシン錠10mg)に関する「注意喚起」を掲出した。(関連記事「PI3Kα阻害薬リソバリシブメシルが薬価収載、今月末発売」)
同薬はPI3Kα阻害によりインスリン抵抗性を誘導するため、高血糖が特徴的な副作用として認められる。承認根拠となった国際共同第Ⅱ相試験CYH33-G201では、副作用として高血糖が89.2%に発現。尿中ケトン体陽性3例、ケトアシドーシス1例、ケトーシス1例も報告された。高血糖発現例の96.4%で血糖降下薬が開始され、43.4%はインスリン治療を要した。
高血糖発現までの中央値は4.0日(範囲1~85日)と短い。同学会は投与前の空腹時血糖値とHbA1c値の測定に加え、投与開始直後は必要に応じて血糖自己測定(SMBG)または持続グルコースモニタリング(CGM)を検討するよう求めた。半減期が12.8~25.2時間と比較的長いため、高血糖の遷延にも注意が必要としている。
空腹時血糖値が140mg/dL以上の場合は血糖降下薬の使用を考慮し、250mg/dL以上では原則として糖尿病専門医に連絡してインスリンを含む治療を検討する。試験では糖尿病患者などが除外されていたことから、インスリン分泌の高度低下例では投与初日から綿密に血糖値などを確認するとともに、消化器症状を含む問診・診察を行うことが重要という。
以上を踏まえ、同学会は急激な血糖上昇や糖尿病ケトアシドーシス(DKA)を想定し、がん治療医と糖尿病専門医らが適切に連携するよう呼びかけている。
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