新薬エクスプレス

尋常性白斑患者の治療状況に関する調査結果を論文発表

アッヴィ

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 アッヴィ合同会社は本日(9月7日)、国内における尋常性白斑患者を対象に治療状況などに関する調査を近畿大学奈良病院皮膚科臨床教授・診療部長の大磯 直毅氏らと共同で実施し、その結果が8月27日付のThe Journal of Dermatologyに掲載されたと発表した(2026年8月27日オンライン版)。(関連記事「尋常性白斑、診断後に3割が未治療」)

 同研究は、複数の健康保険組合のレセプトおよび健診データを蓄積する日本最大級の医療保険請求データベースであるJMDC Claims Databaseを用いた後ろ向きコホート研究。対象は、尋常性白斑と診断された12歳以上の患者4,800例(男性:52.7%、女性:47.3%、平均年齢:40.2歳)で、治療状況などを調査した。

 その結果、67.5%の患者が診断後12カ月以内に尋常性白斑に対する治療を受けなかったことが明らかになった。その一方、診断後12カ月以内に何らかの治療を受けた32.5%の患者のうち、76.0%は光線療法を受けていた。2026年3月に開催されたAmerican Academy of Dermatologyの学会発表では、治療を受けた32.5%の患者のうち、61.5%が1年以内に治療を中断していたことも示された。

 尋常性白斑は、皮膚の色素化を担うメラノサイトが何らかの原因で減少・消失する後天性の疾患で、直接的な痛みやかゆみを引き起こすことはほとんどないものの、患者のQOLに大きく影響を与え、最大70%の患者に抑うつや不安などの精神疾患または抑うつ症状を発症しているとの報告もある。白斑患者は、皮膚の病変を見られることを躊躇し、外出や社会活動を控えることから社会的孤立に陥りやすく、社会生活や学業、就業などさまざまな場面において影響が生じる可能性がある。特に児童の場合、いじめなどを受けるケースもあり、成長期のアイデンティティ形成や同年代の友人関係に重大な影響を及ぼすことが報告されている。

 同氏らは「尋常性白斑は患者のQOLや社会生活に大きな影響を及ぼし得る疾患。今回の研究では、日本における尋常性白斑の治療実態として、約7割の患者が診断後に治療を受けていなかったことや、治療を受けた患者においても治療継続に課題がある可能性が示された。これらの結果は、尋常性白斑の診療や患者を取り巻く環境について、さらなる理解を深める上で有用な知見となる」と指摘。「尋常性白斑の治療においては、疾患活動性を評価し、患者との共同意思決定支援(Shared Decision Making: SDM)を用いて治療目標を決定した上で、進行の抑制または色素再生を目指した治療方針を策定することが推奨されている。その一方で、これらの目標を達成するために承認されている全身薬物療法はなく、新たな治療選択肢が求められている」とした。

 現在、同社はウパダシチニブについて、尋常性白斑を対象とした適応追加承認を申請中。

 

 

 

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