肺静脈隔離時の肺静脈 電位消失パターンがAF再発に関連
PVP消失パターン別再発率を後方視的に検討
心房細動(AF)アブレーション法として,不整脈源性となる肺静脈(PV)をその周辺組織を含めて広く心房から電気的に隔離する広範囲肺静脈隔離術が普及しつつある。しかし,PVの解剖学的電気的隔離が成功してもAFの再発が見られ,根治には複数回のアブレーションを必要とすることが少なくない。名古屋第二赤十字病院の滝川正晃氏(現・横須賀共済病院循環器内科医長)らは,初回AFアブレーション治療を施行した352例の後方視的検討の結果から,広範囲肺静脈隔離術時の肺静脈電位(PVP)消失パターンからAF再発を予測しうる可能性を明らかにした(Circ J 2014;78:601-609)。またPVP消失パターンは,上下PVの分岐部(PVCarina)が隔離できているか否かに関連しており,PV隔離中に上下のPVPが同時消失した症例の方がPV-Carinaの隔離率が有意に高く,AFの再発率も低いと報告した。
全文を読むにはログインが必要です
ログインして全文を読む
無料でいますぐ
会員登録を行う
- ご利用無料、14.5万人の医師が利用
- 医学・医療の最新ニュースを毎日お届け
- ギフト券に交換可能なポイントプログラム
- 独自の特集・連載、学会レポートなど充実のコンテンツ
\ 60秒でかんたん登録 /
会員登録
研究者の横顔
名古屋第二赤十字病院
滝川正晃氏
(現・横須賀共済病院循環器内科医長)
滝川氏は神戸大学出身。生化学者の父を持つが,人と接する仕事をしたいと,臨床医の道を選んだ。福岡県飯塚市の飯塚病院で故・竹下彰氏(九州大学名誉教授)に初期研修の指導を受けたことをきっかけに,循環器医を志した。国立循環器病研究センター勤務を経て,名古屋第二赤十字病院で,副院長・第1循環器内科部長(兼)の平山治雄氏,第2循環器内科部長の吉田幸彦氏らの指導を受け,虚血・不整脈治療の経験を積んだ。
名古屋第二赤十字病院では,AFアブレーション治療で,焼灼終了後,常にPV-Carinaからペーシングを行っていたが,吉田氏からPVPの消失パターンとPV-Carinaの隔離率,AFの再発率との関連に関して調べてみてはどうかと助言を受け,この研究に取り組んだ。また,山田功氏(アラバマ大学心臓血管部門講師)の指導を受け,本論文の完成に至った。滝川氏は「アブレーション治療の成績向上のために,上下肺静脈の同時隔離の重要性を強調するとともに,焼灼終了後のPV-Carinaからのペーシングは,PVとその周辺部を含む隔離の完成を確認する上で極めて重要なことが確認できた」と話す。
同氏は医師になって今年で12年目,現在は横須賀共済病院(神奈川県)循環器内科で不整脈を中心に診療している。「現在を含め,どの時期にも指導者に恵まれ,充実した研修を受けることができたことは,本当に幸せなことだ。今後も臨床医であるとともに,一科学者として医療に少しでも貢献できればと願っている」と抱負を述べている。









