薬剤師のための皮膚科処方箋/白色ワセリンの単純塗布
研究所所長(監修)だんの皮フ科クリニック 段野 貴一郎
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処方箋からわかること
疾患:乾燥性皮膚病変(皮脂欠乏症、皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎など)
処方意図:油脂性軟膏によりかさかさした皮膚を治し、掻き傷を保護したい
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背部の乾燥性皮膚病変
白色ワセリンの要点
薬剤:白色ワセリン
- 代表的な油脂性保湿剤
- 皮膚表面を保護し、水分の蒸散を防ぐ
- 油脂性なので保湿効果が持続する
- べとつき感が欠点[同等品] プロペトⓇ、プラスチベースⓇ
用法
- 塗布回数は、症状によって1日1~数回
- 保湿剤の塗布は入浴後が適している(15分以内が理想的)
塗布部位
- 身体のどの部位に用いても構わない
- 乾燥または過角化病変に用いられる
- 滲出液が多い病変には適さない
患者さんにこうやって伝えよう!
- 少量を指先または手のひらでうすく塗布してください
- やさしく丁寧に延ばしながら塗り込んでください
- 軽くしっとり感が得られる程度が適当な塗布量です
- 塗布するタイミングは入浴後15分以内が理想的です
Dr.Dannoのコレは覚えておきたい!
外用剤の成り立ち ―基剤―
外用剤は主剤と、主剤を溶かしこむ基剤から成り立ちます。主剤の役割は、保湿作用、止痒作用、抗炎症作用などがあり、基剤は主剤の作用発揮に大きく関わっています。
基剤の薬理学的特性
主剤を溶かしこむ基剤には、主に3つの薬理学的特性があります。
(1)皮膚保護・粘滑作用・・・皮膚表面を覆い、滑らかにし、外的刺激から守ります。
(2)主剤安定化作用・・・主剤の薬理活性を維持します。
(3)経皮吸収作用・・・主剤の経皮(経皮膚)吸収を助けます。主剤は角層表面および毛包から皮膚内に吸収されます。
基剤の種類
基剤は、物理的・化学的性状により疎水性基剤と親水性基剤に分けられ、さらに性質によって下記のように細分化されます。

監修者 ● 段野貴一郎 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
皮膚科からの患者さんに「このステロイドって強いの?体に悪くない?」と突然相談されて、答えに困ってしまったことはありませんか?ステロイド外用剤による治療は、薬の適切な使用がなにより大切。患者さんに尋ねられた時の薬剤師の対応が、その後の服薬コンプライアンスを左右するといっても過言ではありません。「皮膚科処方箋研究所」では、皮膚科処方箋の読み解き方と外用剤の服薬指導を経験豊富な皮膚科専門医がお教えします。
【略歴】
1975 年 京都大学医学部卒業
1977 年 カリフォルニア大学留学
1984 年 京都大学医学部皮膚科講師
1987 年 天理よろづ相談所病院皮膚科部長
1992 年 滋賀医科大学皮膚科准教授
2008 年 滋賀県栗東市にてだんの皮フ科クリニック」開院
皮膚科の薬剤をもっと学びたい人に・・・
ここがツボ!患者に伝える皮膚外用剤の使い方 改訂2版
著 段野貴一郎(だんの皮フ科クリニック)
B5判・148頁 定価(本体3,400円+税) ISBN978-4-7653-1569-2
http://www.kinpodo-pub.co.jp/shosai/e1811-1569-2.html

保湿剤、ステロイド、免疫抑制外用剤・・・さまざまな処方箋を例に、段野医師が処方意図の読み方と服薬指導のコツを解説します。処方鑑査のポイントや外用剤の製剤特性など、薬剤師であれば知っておきたい外用剤の基礎知識を、わかりやすく紹介。読んだ次の日から実践できる、即戦力の一冊です。
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