新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の波がようやく一段落し、市民生活には活況が戻ってきており、今年(2024年)4月以降は治療費やワクチンの公費支援がなくなるなど、コロナ禍も一定の節目を迎えている。しかし、この4年間、他の社会問題を圧倒してこの国を揺さぶり続けたにもかかわらず、COVID-19を振り返る検証、特にワクチンに関する議論は甚だ少ないようである。そこで、これまであまり回顧されていない日本における流行状況とワクチン接種率の"不整合"について、海外の知見を基に紐解いてみたい。