左右の陰唇が癒着して腟前庭を覆い、排尿障害などを引き起こす陰唇癒着症。再発予防には定期的な観察および清潔を保つための軟膏塗布が不可欠だが、高齢患者は外来受診頻度や治療コンプライアンスの維持が問題となる。京都市立病院産婦人科の藤原葉一郎氏は第39回日本女性医学学会(11月9~10日)で、術後に再癒着傾向にあったものの、クロルヘキシジングルコン酸塩配合軟膏(商品名オロナインH軟膏)の塗布が有効だった高齢症例を紹介。「家庭常備薬が、局所清潔の保持と長期コンプライアンスの維持に寄与する可能性が示された」と報告した。