「肥満パラドクス」の真実に迫る
不適切な肥満度指標「BMI」が導いた虚像の可能性
2000年代初頭に登場した「肥満パラドクス」
「肥満パラドクス」と呼ばれる事象がある。若干肥満体型の方が、冠動脈疾患例や心不全例などでは転帰が良いというデータを指す(Lancet 2006; 368: 666-678、Clin Res Cardiol 2019; 108: 119-132)。一般的に「肥満」は健康阻害要因と考えられているため、肥満が有用に映るこの現象は「逆説(パラドクス)」と呼ばれるようになった。
興味深いことに、この「肥満パラドクス」という言葉が現れたのは、米国社会の肥満化が不可避となった2000年代初頭である。以後、指数関数的に増え続けた(Can J Cardiol 2018; 34: 540-542)。
しかしこの「肥満パラドクス」、本当に存在するのだろうか。これを否定する論文が7月29日、Diabetes Obes Metabで公開された。中国・Shandong UniversityのWenhao Yu氏らが、英国大規模コホートを解析した結果である。
従来報告されてきた「肥満パラドクス」は、脂肪量の多寡を必ずしも反映しない「BMI」を肥満指標として用いたが故の、アーチファクトだった可能性がありそうだ。
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