寄稿

【緊急寄稿】トランプ政権の薬価改革が日本の新薬アクセスを直撃!?

医療ジャーナリスト 村上和巳

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〔編集部から〕 米・トランプ政権が進める最恵国待遇(MFN)薬価制度で日本が参照国に指定されたことで、ドラッグ・ラグの加速や薬価制度改革への波及が指摘されています。MFNの仕組みと影響について、薬価制度に詳しい医療ジャーナリストの村上和巳氏に寄稿してもらいました。



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 米・トランプ政権が進める「MFN薬価」の価格参照国に、日本が含まれていることが明らかとなった。米国の高薬価を是正するための政策だが、この制度が定着すると、中長期的に日本の薬価政策や新薬の上市にも影響を及ぼす可能性が指摘されている。

 MFNは貿易用語で、ある国が特定の国に対して付与した最も有利な貿易条件を他国にも適用する制度を指す。典型例は世界貿易機関(WTO)のルールで、加盟国内である国が特定の国に示した関税率などを他の加盟国にも自動的に適用する原則が該当する。国際的な貿易差別をなくすことを目的とした考え方だ。

 米国の医療用医薬品は自由価格であり、世界的にも高薬価で知られている。今回の措置は、貿易の世界では常識とされるMFNの考え方を薬価に援用し、国際的な薬価の「不均衡」を米国内で是正しようとするものだ。端的に言えば、薬価抑制策である。

村上 和巳(むらかみ かずみ)

医療ジャーナリスト/日本医学ジャーナリスト協会理事

医療専門紙の記者を経て、2001年からフリーランスのジャーナリストとして活動。医療、災害・防災、国際紛争を中心に、各種メディアで執筆活動を行う。共著に、東日本大震災から3年目をレポートした『震災以降』、一般向けにがんの知識をまとめた『二人に一人ががんになる』がある。

村上 和巳
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