Dr.小堀の性症例ファイル

「脱毛症治療で性機能障害」は本当に存在するか?

Post-Finasteride Syndrome;PFS

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こんにちは、プライベートケアクリニック東京の小堀善友と申します。もともとは一般泌尿器科の専門医でしたが、現在は性感染症、男性不妊症、性機能障害を専門とする都内のクリニックに勤務しています。専門性の高いクリニックだけあって、一般の病院ではお目にかからないような珍しい症例をよく目にします。先生方の学びにつながるような症例を、定期的に紹介します。

 男性型脱毛症(AGA)治療薬であるフィナステリドは、現在では一般診療でも広く処方される薬剤となった。同薬を使用すると性機能や精神の不調などが出現することがあるが、中止しても症状が持続する。それが今回紹介するPost-Finasteride Syndrome(PFS)で、泌尿器科や性機能の専門医であればかつて一度は耳にしたことがあるだろう。

 PFSは、フィナステリド使用中止後に次の症状が持続するという概念である。

・勃起障害(ED)

・性欲低下

・朝立ちの消失

・抑うつ症状

・不安症状

・集中力低下  など

 私自身、10年以上前にこの疾患概念が性機能の領域で話題となっていたことを覚えている。しかし近年、以前ほど話題に上る機会が減っているような印象がある。

 ところが最近、筆者の外来でPFSが疑われる症例を続けて2例経験した。

小堀 善友(こぼり よしとも)

プライベートケアクリニック東京 東京院院長

2001年、金沢大学医学部卒業。金沢大学泌尿器科、米・イリノイ大学シカゴ校泌尿器科、獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授を経て、2021年より現職。日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックス・セラピスト。著書に『オトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『今日の診断指針第8版「男子性発育の異常」』(医学書院)など。

小堀 善友
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