週刊論文ウォッチ

「GLP-1RAは強力な骨粗鬆症治療薬」の信頼性

実臨床データベースTriNetXが連発する「大きすぎる効果」

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〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。今回は6月1~7日に公開された論文からフォーカスしたのは「実臨床データベースの信頼性」に関する論文。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。

連発される常識はずれのHRやRR

 医療記録の電子化が進み、データベース化が容易になった。その結果、いくつもの商業医療データベースが登場し、それを用いた「実臨床データ解析」なる論文も増えた。

 しかしそれらのデータベース解析は、どこまで信頼できるのだろうか。

 日々、公開される論文を眺めていると「常識はずれ」のハザード比(HR)や相対リスク(RR)を「連発」する実臨床データベースの存在に気づく。とにかく「リスク減少率」が大きいのだ

 今回はその中から、6月1日、Obesityに掲載されたGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)が骨に及ぼす影響を検討した、台湾・台北医学大学のJie-Syuan Wu氏らによる論文を紹介したい。

 「実臨床データ」の全てが、久山町研究やフラミンガム研究のように信頼できるのか、一考が必要なようだ。

 

宇津 貴史(うつ たかし)

医学系編集会社、広告代理店(編集職)とメディカルトリビューン(記者)を経て、2001年からフリーランス。新聞系メディアなどに記名、匿名で執筆を続ける。平日は原則として毎朝、最新論文をチェック(https://x.com/Office_j)。特定非営利活動法人・臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)会員。会員向けニュースレター記事執筆、セミナーにおける発表などを担当。日本医学ジャーナリスト協会会員。共著に『あなたの知らない研究グレーの世界』(中外医学社)。

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