集中治療とは、重篤な病態に陥った患者に対し、診療科の垣根を越えた包括的アプローチによって、社会復帰を目指しチーム一丸で取り組む医療です。今回の取材では、産褥期の後天性血友病AやSGLT-2阻害薬関連ケトアシドーシスといった希少かつ緊急性の高い症例への対応から、周産期における多職種連携の要諦や、集中治療医としての持続可能なキャリアパスのあり方など、幅広く網羅しました。 産褥期に発症、子宮全摘となった後天性血友病Aの一例 後天性血友病Aは、血液凝固第Ⅷ因子に対する自己抗体(インヒビター)が産生されることで重篤な出血症状を呈する希少疾患である。確定診断には時間を要する一方、治療遅延が予後を左右するため迅速な対応が求められる。富山県立中央病院集中治療科部長の堀川慎二郎氏は第53回日本集中治療医学会(3月5~7日)で、産褥期に後天性血友病Aによる致死的出血を来した30歳代女性の症例を紹介した。内科的管理の効果を期待する意見もある中、子宮全摘出術を主張した集中治療医の視点が注目される症例である。・・・ 2026年開催学会レポート一覧に戻る