特別食の再分類、疾患別から栄養学的視点へ 1961年に始まり、特別食という概念を生んだ特別治療食の加算は、疾患名や臓器名に基づく分類のまま65年間も維持されている。しかし、近年の栄養療法の進歩や高齢化に伴うニーズの変化などにより、現行制度と臨床現場の乖離が指摘されている。これを受け、日本栄養治療学会、日本臨床栄養学会、日本病態栄養学会の3学会合同委員会(以下、合同委員会)は、特別食分類を「疾患別」から「栄養素・食形態調整別」へと根本から見直す新たな分類案をまとめた。特別食の4分類案について、甲南女子大学医療栄養学科教授の佐々木雅也氏が第41回日本栄養治療学会(2月13~14日)で解説した。・・・ 高齢者の機能回復を最大化する三位一体介入 高齢者のリハビリテーション(以下、リハビリ)において、低栄養、サルコペニア、フレイルは機能回復を阻む重要な要因である。これらのうち低栄養診断はGlobal Leadership Initiative on Malnutrition(GLIM)基準によって標準化されたものの、治療につなげ機能を改善させるには課題が残る。熊本リハビリテーション病院サルコペニア・低栄養研究センター長の吉村芳弘氏は、第41回日本栄養治療学会(2月13~14日)で高齢者の機能改善に向けた治療戦略を解説。「リハビリ、栄養サポート、口腔衛生管理を統合した三位一体介入が新たな標準診療となる」と述べた。・・・ 重度低栄養がん患者、周術期管理は「炎症」の視点で 消化器がん治療の根幹は手術だが、進行がんでは術前・術後化学療法を要することがあり、その副作用や術後合併症の抑制が重要となる。また、術後合併症の増加や予後不良が術前の低栄養状態と関連するとされ、消化器がん患者の30~40%は低栄養診断の国際統一基準であるGlobal Leadership Initiative on Malnutrition(GLIM)基準の重度低栄養に該当することが指摘されている。金沢大学病院消化管外科の松井亮太氏は、低栄養状態のがん患者に対する周術期栄養介入について、第41回日本栄養治療学会(2月13~14日)で炎症の視点に立った対応を強調した。・・・ 2026年開催学会レポート一覧に戻る