多発性骨髄腫、テクリスタマブ単剤でPFSが2倍以上 再発/難治性の多発性骨髄腫(RRMM)の二次治療以降においてBCMA/CD3二重特異性抗体テクリスタマブ(Tec)単剤療法は新たな標準治療となるか――。イタリア・University of TorinoのRoberto Mina氏は、同療法の有効性と安全性を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験MajesTEC-9の結果を米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026、5月29~6月2日)で発表。ポマリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾンまたはカルフィルゾミブ+デキサメタゾン(PVd/Kd)と比べて、Tec単剤療法は無増悪生存(PFS)が2倍以上となり、抗CD38抗体やレナリドミドの難治例でも効果が一貫していたことを報告した。詳細は、N Engl J Med(2026月5月29日オンライン版)に同時掲載された。・・・ エルラナタマブ、くすぶり型多発性骨髄腫で深い奏効 高リスクくすぶり型多発性骨髄腫(HR-SMM)に対する早期介入戦略として、レナリドミドや抗CD38抗体ダラツムマブを用いた初期治療が症候性多発性骨髄腫(MM)への進行を有意に遅延させることが報告されている。しかし、完全奏効(CR)以上の深い奏効は限定的だった。そうした中、フランス・University Hospital of NantesのCyrille Touzeau氏は、成人HR-SMM患者に対するBCMA/CD3二重特異性抗体エルラナタマブ単剤療法の有効性と安全性を検討した第Ⅱ相国際共同非盲検ERASMM試験の結果をASCO 2026(5月29日~6月2日)で発表し、優れたCR率および微小残存病変(MRD)陰性率を示したことを報告した。・・・ 高齢フレイルDLBCLにエプコリタマブ+R-miniCVPが有望 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の中でも、特に高齢かつフレイルの症例は治療関連毒性に脆弱で治療中止に至るケースが少なくない。米・University of Texas MD Anderson Cancer Centerの千原大氏は、治療不適/フレイルでアントラサイクリン不適格の高齢DLBCL患者を対象に、CD3/CD20二重特異性抗体エプコリタマブとR-miniCVP(リツキシマブ+減量シクロホスファミド+ビンクリスチン+プレドニゾロン)併用を検討する第Ⅱ相非盲検単群試験を実施。「追跡期間中央値11.6カ月時における治療完遂率は100%、全奏効率(ORR)は96%、1年無増悪生存(PFS)は88.5%と高く、良好な忍容性プロファイルを示した。今後は症例数を増やし多施設試験に拡大する予定だ」と米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026、5月29日〜6月2日)で発表した。・・・ 進行NSCLCへのロルラチニブ、7年PFSも未到達 第三世代チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)ロルラチニブは、第Ⅲ相国際共同ランダム化比較試験CROWNにおいて、未治療でALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する長期の有効性と安全性が示されている。中国・Chinese University of Hong KongのTony Mok氏は、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026、5月29日〜6月2日)で同試験の7年追跡結果を発表。「7年時においてもロルラチニブ群の無増悪生存(PFS)は未到達(NR)、7年PFSは55%と、前例のない長期の有効性が持続していた」と報告した。詳細は、Ann Oncol(2026年5月29日オンライン版)に同時掲載された。・・・ 2026年開催学会レポート一覧に戻る