東アジア人ではLDL-Cをどこまで下げるべきか 近年、動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の二次(再発)予防において、欧米を中心にLDLコレステロール(LDL-C)の管理目標値が厳格化されている。一方、東アジア人にも同様の目標値を適用してよいかは議論がある。日本動脈硬化学会ガイドライン委員会統括委員で和歌山県立医科大学衛生学講座教授の藤吉朗氏らは、動脈硬化性疾患の既往を有する東アジア人を対象としたランダム化比較試験(RCT)およびコホート研究について、システマティックレビュー(SR)およびメタ解析を実施。結果を第58回同学会(7月4~5日)で報告した。・・・ 下肢動脈疾患を二次予防の新たな柱に 動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の二次(再発)予防では、これまで冠動脈疾患(CAD)とアテローム血栓性脳梗塞(ATBI)が主な対象とされ、末梢動脈疾患(PAD)/下肢動脈疾患(LEAD)は管理目標値が明確に設定されていなかった。しかし、近年LEAD患者数が増加しており、心血管(CV)イベントリスクの観点からも見直しが求められている。東北大学病院循環器内科病院助教の大山宗馬氏は、日本動脈硬化学会(JAS)ワーキンググループがまとめたステートメントを基に、PAD/LEADをCADやATBIと並ぶASCVD二次予防の対象として位置付けるべきとの考えを第58回日本動脈硬化学会(7月4~5日)で示した。・・・ Lp(a)直接低下薬は未導入、高値例を発見したら? 動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の残余リスクとしてリポプロテイン(a)〔Lp(a)〕が注目され、日本動脈硬化学会はその測定を推奨するキャンペーンを展開している(関連記事「Lp(a)公式キャラ『クリングル・ファミリー』をよろしく」)。検査機会が拡大すれば、Lp(a)高値例を発見する機会も増えると考えられる。しかし、Lp(a)直接低下薬は開発が進められているものの、実臨床への導入にはもう少し時間がかかりそうだ。このような状況下で、Lp(a)高値例にどう対応すべきか―。国立循環器病研究センター心臓血管内科冠疾患科医長の片岡有氏は、第58回同学会(7月4~5日)でエビデンスと症例を提示して見解を示した。・・・ Lp(a)公式キャラ「クリングル・ファミリー」をよろしく 日本動脈硬化学会はリポプロテイン(a)〔Lp(a)〕測定の重要性を医療界だけでなく、社会に向けて発信する啓発キャンペーンを展開しているが、その推進役として公式キャラクター「クリングル・ファミリー」(写真1)を押し立てている。第58回同学会(7月4~5日)では、理事長の吉田雅幸氏(東京科学大学生命倫理センターセンター長)が講演の中で、キャラクターの由来について説明した。また同氏は、Lp(a)に関するコンセンサスステートメントを近日中に発表することも明らかにした。・・・ 2026年開催学会レポート一覧に戻る