外来での麻薬処方を中止せよ!!!
Lancet(2019; 393: 1481-1485)に「術後鎮痛と麻薬」三部作の総説(Series)がありました。Lancetがこのような三部作を出すときは、よほど全世界に何かをアピールしたいときです。またその直後にN Engl J Med(2019; 380: 2246-2255)にも「麻薬中毒の予防」の総説が出ました。
Lancetは常に世界の公衆衛生向上に努めています。一方、N Engl J Medは世界の医療危機的問題に常にコミットし全世界の臨床医に情報、解決法を与えてくれます。両誌とも世界の医療に貢献するという自負を強く感じます。この辺りが日本の医学雑誌とはスケールが違うところです。2誌そろって一体どうしたんだろうと小生怪訝に思い読んでみました。読んだところ、ギョッとすることばかりで、大変な危機感を覚えました。
Lancet、N Engl J Med麻薬総説の最重要点は下記12点です。
- 「麻薬は適切に使えば中毒性はない」なんて嘘だ! 5日目から依存性が始まる!
- 外来で処方した余分な麻薬が譲渡(opioid diversion)、売買される!
- 米国では手根管症候群のような小手術でも麻薬が多用される
- 急性疼痛の麻薬は3日で十分、7日以上はほぼ不要、量・期間を最小にせよ!
- 術後疼痛は1週で軽快、1カ月続くと「chronic postsurgical pain」、10%であり
- CPSPは胸部・乳がん手術、鼠径ヘルニア、腰椎、THA・TKA、外傷、熱傷で多い
- 麻薬の定期処方をやめよ!処方量は患者と相談、退院前日に処方、上限を設けよ!
- 麻薬の代わりにアセトアミノフェン + NSAIDは有効!
- 家庭で余った麻薬(leftover opioids)を回収せよ(drop-boxesへ)!
- 麻薬にベンゾジアゼピン、ガバペン、リリカ、筋弛緩薬併用で死亡率は劇的上昇!
- 麻薬中毒には競合薬(opioid agonist)のレペタン、メサペインで死亡率減る
- 麻薬中毒の呼吸抑制は入院、ナロキソン使用、挿管・人工呼吸準備!レペタン併用!
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仲田 和正(なかた かずまさ)
西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。
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