SGLT2阻害薬の心血管アウトカムは世界共通?
ファーマコ・エピ的な視点からの検証
① 研究手法の背景:ファーマコ・エピとは?
診療データを使った研究手法に関して世界的に注目が集まっていますが、最近薬剤疫学(Pharmaco-Epdemiology:よく「ファーマコ・エピ」と略されます)という分野での処方データの使い方が注目されています。従来の古典的な疫学研究では、全く健康な方を健康診断のときなどにまとめて登録させていただき、そこから10年そして20年と追跡させていただく手法を取っていましたが、このファーマコ・エピという手法は、一言で言えば
"薬剤処方を受けたときを起点として、その方の予後がどうなるのかを追跡する"
という手法です。薬剤処方を受けたときを起点とし、追跡(合併症や新たな病気が起きるかどうか)も診療データ上で行います。このやり方ですと、全く健康な方を対象とするというわけにはいかないのですが、糖尿病など投薬を要する疾患のコホート(集団)を規定して研究することには非常に有用な手法です。ただ、統計学的な補正や層別化などを行うためにデータを非常に大きな規模で集積しなくてはならない(10万~100万という単位)というところがネックでしたが、最近処方データが電子化され、病名と一緒に診療データとして登録されるようになり、ここ5年くらいでファーマコ・エピの手法は広く用いられるようになりました(わが国でもDPCデータとして各病院に集積されています)。
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香坂 俊(こうさか しゅん)
慶應義塾大学循環器内科専任講師。 1997年に慶應義塾大学医学部を卒業。1999年より渡米、St Luke's-Roosevelt Hospital Center にて内科レジデント 、Baylor College of Medicine Texas Heart Institute にて循環器内科フェロー 。その後、2008年まで Columbia University Presbyterian Hospital Center にて循環器内科スタッフとして勤務。
帰国後は、循環器病棟での勤務の傍ら主に急性期疾患の管理についてテキストを執筆〔『極論で語る循環器内科第二版 』(丸善)、『もしも心電図が小学校の必修科目だったら』(医学書院)、『急性期循環器診療』(MEDSi)〕。2012年からは循環器領域での大規模レジストリデータの解析を主眼とした臨床研究系大学院コースを設置 (院生は随時募集中:詳細はこちら)。









