進行再発食道扁平上皮がんにおけるICIを基軸とした総合治療戦略はどうなる? 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:食道がんに対するICIの大規模臨床試験の報告が相次ぐ 食道がん、特に扁平上皮がんに対する免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の臨床試験結果が相次いで報告されたことを受けて、進行食道扁平上皮がんに対する治療戦略が大きく変わろうとしている。 治癒切除不能な進行再発食道扁平上皮がんに対する二次治療以降のICIについては、昨年(2020年)2月にATTRACTION-3試験の結果に基づき、抗PD-1抗体ニボルマブの適応拡大が承認された。さらに昨年8月には、KEYNOTE-181試験の結果に基づき、PD-L1陽性(CPS※1≧10)の扁平上皮がんに対して抗PD-1抗体ペムブロリズマブの適応拡大が承認された。日本食道学会ガイドライン委員会のウェブ版速報では、CPS不明例ではニボルマブ、CPS≧10かつ扁平上皮んがん症例ではペムブロリズマブが推奨されている1)。 今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2021)では、標準的な一次治療であるフルオロウラシル(5-FU)+シスプラチン(CDDP、以下、FP療法)へのICIの上乗せ効果を検証する非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験CheckMate-648で、FP療法群に対するニボルマブ+FP療法群の優越性を証明したとの結果が発表された(関連記事「ニボルマブ併用療法、未治療食道がんでOS延長」)。 この結果を受けて一次治療の標準が改訂される可能性が高いことから、既に発表されている食道がんICI治療臨床試験の全生存(OS)ならびに無増悪生存(PFS)のデータを概説して、今後の食道扁平上皮がん治療におけるICIを基軸とした総合治療戦略について考察したみたい。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×