「食塩の1/4をKCl」で脳卒中、心血管疾患、死亡率大幅に改善、高Kなし!
N Engl J Med(2021 Sep16; 385: 1067-1077)の北京大学の医師達による巻頭論文は誠に驚くべきものでした!
従来の食塩(NaCl 100%)摂取と代替食塩(NaCl 75%+KCl 25%)との比較をした2万人以上での大規模長期RCTです。驚くことに脳卒中発症、心血管イベント、死亡率において圧倒差を持って代替食塩の勝ちだったのです。脳卒中発症のrate ratio が実に0.86、つまり14%低下、心血管イベント13%、死亡率12%低下といった具合です。
この中国の論文はこれからの世界の食塩、調味料内容を一変させる破壊力を持っています。
この論文を受けて早くも、今回N Engl J Med(2021 Nov18; 385: 1981-1993)にこの「塩と血圧」の総説(Review Article)が組まれました。著者はオレゴン健康科学大学とジョンズ・ホプキンス大学の生理学の医師です。N Engl J Medは何か新しいブレイクスルー(breakthrough)があると必ず数カ月後には総説を組んでくれます。
N Engl J Med「塩と血圧」の最重要点は10点です。
- 「食塩の1/4をKCl」で脳卒中14%、心血管疾患13%、死亡率12%減少、高Kなし
- 皮膚間質は陰性荷電のグリコースアミノグリカン豊富でNa+貯蔵、血圧と免疫に大きく関与
- 体液確保には飲水に加え炭水化物、脂肪、蛋白代謝で代謝水250~350mL/日を得る
- 宇宙船で塩分摂取↑で代謝水増加し尿量増え過剰溶質排出、水分摂取は低下した
- 塩水飲むと蛋白異化、糖質コルチコイド・尿素産生。食餌の高塩分では正常代謝維持できる
- 塩分過剰で高血圧となる塩過敏のヒト(CKDなど)がいるがそうでないことも
- Potassium switch(NCC)でNaとK保持。食餌K↑でswitch off⇒Na↓⇒血圧低下!
- Gitelman症候群(Na↓と低血圧)、Gordon症候群(K↑と高血圧)はNCC異常
- 血圧低下に線維重要:大腸バクテリアが線維発酵⇒G-protein-coupled receptor⇒抗高血圧
- 高血圧のMosaic Model:腎臓、RAAS系に加え皮膚(Na貯留)、腸管(細菌叢)も関与
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仲田 和正(なかた かずまさ)
西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。
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