侮るなかれ! コロナ肺炎の後遺症
3年後も3分の1に病変残存
研究の背景:肺炎の頻度が高かったCOVID-19
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のアルファ株やデルタ株が流行した2021年は、肺炎の頻度が特に高かった。私もそうだったが、現場では悲鳴が上がっていた。ウイルス性肺炎で次々に患者が運ばれる中、東京オリンピックを開催していたのだから、なんとも言えない気持ちだった。
オミクロン株以降になって、肺炎の頻度は急減した。ワクチンの効果かもしれないし、ウイルス自体が弱毒化したからかもしれない。しかしそれでも、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のような陰影を呈して緊急入院になる患者は、いまだに散見される。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に限ったことではないが、肺炎の重症度が高いほど、その後に後遺症を残す。労作時呼吸困難、慢性咳嗽、倦怠感など、慢性呼吸器疾患に罹患したかのような症状が残存することもある。こういった患者のトラジェクトリーは、COVID-19の罹患後、一時的に肺機能は回復するものの、100%の回復には至らず、後遺症を残した人ではその後徐々に肺機能が低下していく可能性が懸念されている(EClinicalMedicine 2022; 54: 101668、図1)。
図1. COVID-19罹患後の肺機能の変化

(EClinicalMedicine 2022; 54: 101668)
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倉原 優 (くらはら ゆう)
国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科医師。2006年、滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院での初期研修を修了後、2008年から現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本感染症学会感染症専門医、インフェクションコントロールドクター、音楽療法士。自身のブログで論文の和訳やエッセイを執筆(ブログ「呼吸器内科医」)。著書に『呼吸器の薬の考え方、使い方』、『COPDの教科書』、『気管支喘息バイブル』、『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、『ポケット呼吸器診療』(毎年改訂)など。









