術前リハで「術後合併症が半減」は本当か? プレハブ効果のシステマチックレビュー 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:合併症を減らす鍵は術前にあり? 外科領域において、術後合併症の発生率を劇的に低減させた歴史的な進歩として、19世紀の「無菌手術技術の確立」、20世紀前半の「抗生物質の導入」、1990年代以降の「低侵襲手術の普及」が挙げられるだろう。 現在の外科的治療の合併症発症率は歴史的に見て非常に低い水準まで抑えられているが、依然、手術を控えた患者は「無事に終わるだろうか」「手術後は元の生活に戻れるのだろうか」といった不安を抱えており、そして術後合併症は依然として起こり続け、患者の身体障害を引き起こし、費用がかかり、時には致死的であり続けている。 無菌手術や抗生物質のさらなる改善が合併症低減にほとんど寄与しなくなった現代において、新たな合併症低減策を模索するのは容易ではない。ところが、本稿で紹介するシステマチックレビューでは、ある介入を行うことで合併症発症率をなんと"50%も"低減し、同時に生活の質(QOL)や身体機能の回復を改善できる可能性が示唆された。その介入が「プレ・リハビリテーション(あるいはプレハブ)」である。 Relative efficacy of prehabilitation interventions and their components: systematic review with network and component network meta-analyses of randomised controlled trials(BMJ 2025; 388: e081164) プレハブとは、手術前に運動療法や栄養療法、心理的サポートなどを組み合わせて行い、患者の身体的・精神的コンディションを高めることで、術後合併症を減らし回復を促進しようとする取り組みだ。果たして現代において、50%もの合併症低減というのは本当に実現可能なのだろうか? 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×