研究の背景:現場で悩むポイントについて筋道示す アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の治療薬であるドナネマブ(商品名ケサンラ)が、最適使用推進ガイドライン(遺伝子組み換え)の発出(2024年11月19日)後の11月26日にわが国で発売された。 米国では今年(2025年)3月27日に、ドナネマブの適性使用推奨事項(appropriate use recommendations:AUR)が出されたので(J Prev Alzheimers Dis 2025; 12: 100150)、ポイントを紹介・解説する。レカネマブのときと同様、現場で悩むポイントについて筋道を示してくれている。ただし、考察には除外基準、アミロイド関連画像異常(ARIA)管理、薬剤の中止に関して、より保守的な立場(conservative position)を取っている場合があると記載されており、安全性を重視している。(関連記事「認知症は予防できるか?Lancet委員会2024報告」)