国際指針から10年、IBDサーベイランスの標準は変わる?
LCIとDCEの前向きランダム化比較試験
研究の背景:相次ぐDCEの位置付けに関する再検証研究
炎症性腸疾患(IBD)患者では、長期罹患に伴い大腸がんリスクが上昇することが知られており、定期的なサーベイランス内視鏡が推奨されている。
2015年に発表されたSCENIC international consensus statement(Gastroenterology 2015; 148: 639-651)では、IBD関連腫瘍サーベイランスの標準的観察法として色素散布内視鏡(dye chromoendoscopy;DCE)を推奨した。DCEはスプレーカテーテルを用いてインジゴカルミンなどの色素を全大腸に散布しながら観察する方法であり、病変の視認性向上による腫瘍検出率の改善が期待される。
SCENIC以降、欧米ではDCEが広く普及し、長らくゴールドスタンダードとして位置付けられてきた。一方、この10年間で内視鏡診断技術は大きく進歩した。高精細白色光観察(HD-WLE)に加え、Linked Color Imaging(LCI)や狭帯域光観察(NBI)などの画像強調観察技術が日常診療に普及し、DCEの位置付けを再検証する研究が相次いでいる。
今回紹介する研究は、IBD関連腫瘍サーベイランスにおいてLCIとDCEを直接比較した前向きランダム化比較試験である(J Crohns Colitis 2026; 20: jjag085)。
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