咽頭痛にステロイドの議論、再び

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:微妙な問題は繰り返し議論される

 咽頭炎(sore throat)に対するステロイドの効果に関する議論は、この連載でもやった(「感染症患者にステロイドはご法度か」)。微妙な結果をもたらす臨床試験は多い。動物や細胞を使った基礎医学的実験と異なり、被験者のheterogeneityが強い臨床試験では、はっきりした臨床アウトカムや再現性を担保するのが難しい。よって1つの臨床試験が発表されても、すぐに「じゃ、そういうことで」といってプラクティスを変えることはむしろ稀である。通常は、同様のテーマで行われた臨床試験の追試を待つ。あるいは、そうした研究をまとめたシステマティック・レビューやメタ分析も有用だ。

 そんなわけで、今回、sore throatに対するステロイド治療のメタ分析*1が発表されたので紹介したい。

*1Sadeghirad B, Siemieniuk RAC, Brignardello-Petersen R, Papola D, Lytvyn L, Vandvik PO, et al. Corticosteroids for treatment of sore throat: systematic review and meta-analysis of randomised trials. BMJ. 2017; 358: j3887. doi/10.1136/bmj.j3887.

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする