片頭痛は摩訶不思議な全身の疾患

脳梗塞、心筋梗塞だけでなく心房細動も増加

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研究の背景:一般集団と比べた心血管疾患のリスクを検討

 片頭痛は頭痛だけでなく、神経学的症状(閃輝暗点、半盲、失語、麻痺など)を繰り返したり、消化器症状などを来す疾患であるが、脳梗塞や虚血性心疾患を来すことも知られている。

 今回、デンマークの全ての病院と病院外来クリニックで行われているデンマーク全国患者登録に1995〜2013年に登録された片頭痛患者5万1,032例と年齢、性、暦年をマッチさせた一般集団51万320例を解析対象とした一般集団ベースのコホート研究で、心筋梗塞、脳卒中(虚血性と出血性)、末梢動脈疾患、静脈血栓塞栓症、心房細動または心房粗動、心不全のリスクが検討された(BMJ 2018; 360: k96)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

熊本市民病院神経内科。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病研究センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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