世代交代の予感、肺アスペルギルス症治療薬
ポサコナゾールの臨床試験
研究の背景:少なかったアゾール系抗真菌薬
日本の病院では、呼吸器内科における肺アスペルギルス症の治療選択肢はかなり限られていて、アゾール系抗真菌薬に至っては、イトラコナゾール(商品名イトリゾール)かボリコナゾール(同ブイフェンド)しかなかった。エキノキャンディン系抗真菌薬であるミカファンギン(同ファンガード)やカスポファンギン(同カンサイダス)は経口薬がないため、入院中にしか使用できないという問題点がある。
isavuconazoleという、まだ日本では販売されていないアゾール系薬は、侵襲性アスペルギルス症に対してボリコナゾールに非劣性であったことが過去の臨床試験で示されている(Lancet 2016; 387: 760-769)。
さて、日本で昨年(2020年)発売されたアゾール系薬のポサコナゾール(商品名ノクサフィル)について、侵襲性アスペルギルス症に対するエビデンスを紹介したいと思う(Lancet 2021; 397: 499-509)。ボリコナゾールが比較対照薬であることから、今後ポサコナゾールも慢性肺アスペルギルス症に対して用いられる日が来ると思うが、現時点では同薬は肺アスペルギルス症に保険適用外であることに注意していただきたい。
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倉原 優 (くらはら ゆう)
国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科医師。2006年、滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院での初期研修を修了後、2008年から現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本感染症学会感染症専門医、インフェクションコントロールドクター、音楽療法士。自身のブログで論文の和訳やエッセイを執筆(ブログ「呼吸器内科医」)。著書に『呼吸器の薬の考え方、使い方』、『COPDの教科書』、『気管支喘息バイブル』、『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、『ポケット呼吸器診療』(毎年改訂)など。










