小児の酸素飽和度は何パーセントがよい?
研究の背景:酸素療法に存在する「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
一般的に呼吸困難のある小児では、動脈血酸素飽和濃度(SpO2)閾値の90~94%を下回れば酸素療法の適応となることが多い。いろいろな指針があるが、基本的には90~94%の間で変動しているのが現状である(SIGN158:British guideline on the management of asthma 2019など)。ただ、これらのガイドラインにおける最適値は、エビデンスというよりもエキスパートが定めてきた部分が多かった。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」は、酸素療法の世界には明確に存在する。例えば、小児集中治療室(PICU)に入室して24時間以内のSpO2を95%以上に設定すると、多臓器機能障害や死亡リスクを上昇させる可能性がある(Pediatr Crit Care Medi 2022; 23: 89-98)。
不必要に高いSpO2に設定することで、患者アウトカムの悪化だけでなく医療コスト面での増大も危惧されることから、できるだけ適正なSpO2設定が求められている。
そこで、現在パブリッシュされている文献のシステマチックレビューを紹介したい(ERJ Open Res 2023年7月27日オンライン版)。
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倉原 優 (くらはら ゆう)
国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科医師。2006年、滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院での初期研修を修了後、2008年から現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本感染症学会感染症専門医、インフェクションコントロールドクター、音楽療法士。自身のブログで論文の和訳やエッセイを執筆(ブログ「呼吸器内科医」)。著書に『呼吸器の薬の考え方、使い方』、『COPDの教科書』、『気管支喘息バイブル』、『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、『ポケット呼吸器診療』(毎年改訂)など。










