研究の背景:高リスク集団へのCGRP阻害薬は、長期安全性に懸念 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を標的としたモノクローナル抗体(mAb)やgepantなどは、片頭痛予防において大きな進歩をもたらし、従来の治療と比較して高い有効性と良好な忍容性を示している。 臨床試験および実臨床データでは、特に主要な危険因子のない患者において、良好な心血管安全性プロファイルが示唆されるが、重大な心血管危険因子を有する患者や最近血管イベントを経験した患者におけるエビデンスは依然として限られている。したがって、高リスク集団におけるCGRP阻害薬の長期的な影響と安全性については、依然として懸念が残る。 臨床的重要性が高まる領域であるCGRPを標的とした片頭痛治療の心血管および脳血管に対する安全性に焦点を当てたレビューを紹介する(Neurology 2025; 105: e213852)。