新生血管は悪じゃない?地図状萎縮に保護的作用
MNV発症前後で比較した縦断的症例対照研究
研究の背景:新生血管と萎縮の複雑な相互作用
加齢黄斑変性(age-related macular degeneration;AMD)は、先進国における高齢者の重篤な視力障害の主因であり、進行期には黄斑新生血管(macular neovascularization;MNV)と地図状萎縮(geographic atrophy;GA)、あるいは両方が発症する。これらは通常、AMDの異なる病態として認識されているが、同一眼に同時に出現することもまれではない。
特に、MNVとGAが併存する眼において、MNV病変が萎縮領域の辺縁に位置することが多く、両病態間の相互作用、特にMNVが萎縮進行に与える影響については、これまでも複数の研究で検討されてきた。
先行研究では、GA単独眼と比較してMNVを伴うと萎縮の拡大速度が抑制されることが示唆されている。さらに、MNVの存在が局所的に萎縮の拡大を抑制する可能性も指摘されるようになってきた。しかし、これらの知見は主にMNV発症後の病態を対象としている。確立されたGAを有する眼において、MNVが新たに発症する「前後」の萎縮進行挙動については詳細が不明なままであり、MNVの存在とGA進行抑制の因果関係は議論が多いところであった。
米国におけるAge-Related Eye Disease Study 2では、GAと診断された眼の約10%が後にMNVを発症することが報告されている(Ophthalmol Retina 2021; 5: 108-117)。したがって、GAが確立した眼におけるMNVの新規発症が、その後の萎縮進行に及ぼす影響を詳細に分析することは、病態理解を深め将来的な治療戦略を構築する上で極めて重要な課題である。
今回紹介する研究は、こうしたアンメットニーズに応えるべく、GA眼におけるType1 MNVの新規発症が萎縮拡大速度に及ぼす影響を、発症前後で比較検討したものである(Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 2026; 264: 983-990)。
全文を読むにはログインが必要です
ログインして全文を読む
無料でいますぐ
会員登録を行う
- ご利用無料、14.5万人の医師が利用
- 医学・医療の最新ニュースを毎日お届け
- ギフト券に交換可能なポイントプログラム
- 独自の特集・連載、学会レポートなど充実のコンテンツ
\ 60秒でかんたん登録 /
会員登録
.jpg)











