ドクターズアイ 橋本洋一郎(脳卒中)

慢性硬膜下血腫への液状塞栓によるMMAE併用で再発減

MEMBRANE試験で非劣性・有効性示す

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研究の背景:MMAEが手術の補助療法/手術非施行例の第一選択治療として注目

 症候性慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma:cSDHの標準治療は外科的血腫除去術である。しかしながら、この治療法は慢性炎症や硬膜の新生血管形成といった根本的な病態生理に対処するものではなく、再発率は最大30%にも達する。

 中硬膜動脈塞栓術(middle meningeal artery embolization:MMAE)は硬膜への血流を制限することで、血腫の蓄積ではなく吸収を促メカニズムを提供する可能性がある。そのため、MMAEはcSDHの治療において、手術の補助療法として、あるいは手術を受けない患者に対する第一選択治療として、ますます注目を集めている。

 TRUFILL n-ブチルシアノアクリレートn-BCA)液状塞栓システムは、術前血管遮断を目的とした脳動静脈奇形の塞栓術に適応がある。cSDH患者において、MMAEと標準治療を併用した場合と標準治療単独の場合における、本研究デバイスの使用の安全性と有効性が評価された(JAMA Neurol 2026年6月15日オンライン版)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問

1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

橋本 洋一郎
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