加齢性難聴に対しての片耳 vs. 両耳補聴器
最新研究から考える「安全な聞こえ」とは
研究の背景:両耳補聴器装用のエビデンスは限定的
加齢性難聴は 65 歳以上の約3分の1に認められ、QOL 低下、社会的孤立、認知機能低下のリスク因子として注目されている 。補聴器装用はこれらのリスクを低減する可能性が示唆されているが、日本の補聴器装用率は 13~17% と欧米に比べて著しく低い 。その理由として、「経済的負担(自費診療が中心)」「片耳で十分との認識」「装用感の悪さ」「外見への懸念」が挙げられる。
加齢性難聴に対し、両側補聴器装用が標準とされるが、エビデンスは限定的である。日本の日常臨床でも片耳装用を選択する症例が少なくないが、具体的に両耳装用の妥当性は不明瞭である。
今回取り上げた論文は「加齢性難聴に対する片側および両側補聴器:ランダム化臨床試験」(JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2026;152: 970-978)である。
本論文は、50歳以上で両側軽~中等度の加齢性感音難聴275人を片耳補聴器136人と両耳補聴器139人にランダム割付し、3か月後の自己評価による補聴器の利得を比較したものである。
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監修:後藤 穣(ごとう・みのる)
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野 教授
1991年3月 日本医科大学医学部卒業
2004年4月 日本医科大学耳鼻咽喉科学 講師
2011年4月 日本医科大学耳鼻咽喉科学 准教授
2024年4月 日本医科大学花粉症学講座 教授
2025年4月 日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野 教授
執筆:伊藤大志(いとう・だいし)
日本医科大学千葉北総病院耳鼻咽喉科2022年3月 日本医科大学医学部卒業
2025年4月 日本医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科入局
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