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開発中止のPCSK9阻害薬、試験データ公表

BococizumabのSPIRE試験

2017年03月30日 07:05

第66回米国心臓病学会年次学術集会レポート(ACC 2017)

 昨年(2016年)11月に開発中止が発表されたプロ蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬bococizumabの有効性(LDL-C低下作用および心血管イベントの抑制効果)と安全性について検討した8件の臨床試験のデータが明らかになった。米・Brigham and Women's HospitalのPaul M. Ridker氏が第66回米国心臓病学会年次学術集会(ACC 2017、3月17~19日、ワシントンD.C.)で報告した。同薬は米・Pfizer社が開発を進めていたが、これらの試験の対象患者の一部で抗薬物抗体が形成されたこと、LDL-Cの低下作用も徐々に減弱したことを受け、全ての試験が予定よりも早期に中止された。ただ、これらの試験のうちベースライン時のLDL-Cが100mg/dL以上で心血管リスクが高い例を対象としたSPIRE-2試験では、至適用量のスタチン療法に同薬を併用することでプラセボ併用群に比べて心血管イベントのリスクが21%有意に低下するなど、同薬の有益性を示すデータも得られた。同試験および LDL-C 70mg/dL以上の患者を対象に心血管アウトカムを評価したSPIRE-1試験の詳細はN Eng J Med2017年3月17日オンライン版)に掲載されている。

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