リピート病、非コード領域が毒性蛋白質を生んでいた
眼咽頭遠位型ミオパチーの原因遺伝子解析
研究の背景:noncoding regionの意義や疾患との関連は不明
ヒトゲノムの約99%は、蛋白質の設計図にならない「非コード領域(noncoding region)」で占められている。この領域は長らく"沈黙した配列"と見なされ、生物学的意義は限定的と考えられてきた。しかし、2〜6塩基から成る短い繰り返し配列(リピート)の異常伸長が60以上の疾患の原因となることが知られており、これらは総称して「リピート病」と呼ばれている。これらのリピートの多くはnoncoding regionに存在する。そのため、翻訳されないはずの領域の異常が、なぜ神経や筋の変性という深刻な病態を引き起こすのかという根源的な問いは、長らく未解決のままであった。
今回、焦点を当てるのは眼瞼下垂、嚥下障害、四肢筋力低下などを呈する希少疾患「眼咽頭遠位型ミオパチー(OPDM)」である。OPDMでは、GGCという3塩基配列の異常伸長が発症と関連することが知られていたが、その変異はnoncoding regionに位置しており、病態との因果関係は不明であった。
従来は、異常伸長したRNA自体の毒性が仮説として提示されてきたものの、決定的な証拠は乏しく、患者組織に見られる特徴的な蛋白質封入体の正体も不明。すなわち、OPDMの本質的な発症機序は未解明のままであった。
そうした中、今回紹介する論文(Nat Genet 2026; 58: 517-529)で「noncoding region」が毒性蛋白質を生むという発見が提示された。
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